クールなコンベアは、希望のかけ橋【陸前高田】2015北海道-15 

 2015-12-03
 
  前編 BRTの行き先はドバイかエジプトか?



ラミッドのように高くかさ上げされた造成地を左手に見ながら海岸方面へ進むと、やがて前方に巨大なベルトコンベア群が見えてきます。

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それはまるで川崎や四日市の工場群を見ているかのよう。

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これは中心市街地のかさ上げ工事のために作られた総延長約3kmの土砂運搬用ベルトコンベア。
1日に10tトラック4千台分の土を運び、これによりトラックだと10年かかる作業が2年に短縮されるのだそうです。

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このコンベア群と、特にこのコンベアが気仙川を渡る吊り橋部分は、陸前高田市の小学生たちにより「まちの復興と未来への架け橋になるように」との願いを込めて「希望のかけ橋」と名づけられたのだそうです。

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震災前には約7万本といわれる松が生い茂っていた高田松原。

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その中で、震災後、唯一残ったのが奇跡の一本松。

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国道45号から歩行者専用道路に入って歩くこと約10分、ようやくその姿を現しました。

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海水の影響などにより、残念ながら枯死が確認された奇跡の一本松。これはそのレプリカなんですね。知りませんでした。。。

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一本松のすぐ横にあるこの建物は、陸前高田ユースホステル。震災時はすでに休館だったため、人的な被害はなかったようで、この建物も一本松とともに震災遺構として保存されることになっているそうです。

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この奇跡の一本松に行く歩行者専用道路の上にも、このベルトコンベアが何本も走っています。
奇跡の一本松を見に行ったらベルトコンベアが凄かった、という声も実際にたくさんあるようなのですが、これをカッコいいとか、クールだ、とか言うのは不道徳なことなのかな、と思っていたところ、どうやらそうでもないようです。

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陸前高田の関係者によると、これも観光目的の一つとして訪問が増えてくれるのなら大歓迎、というスタンスのようですので、声を大にして言います。

チョーカッコいい!

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しかししかししかし、残念なことに(と言ってはいけないのだろうけど)合計約500万立方メートルの土砂を搬出したベルトコンベアはその役目を終え、10月1日から解体作業が始まり、平成28年3月までに撤去される予定なのだそうです。
僕が行ったのはそのギリギリ解体前だったんですね。

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でもたとえ「希望のかけ橋」がその姿を消しても、このクールでワイルドな姿は、復興への願いとともに忘れないぜ、Baby!




<2015年9月22日(火)訪問>


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BRTの行先はドバイかエジプトか。【大船渡~陸前高田】2015北海道‐14 

 2015-12-01
陸鉄道南リアス線の終点盛駅。
震災前はここからJRに乗り継ぐことができたのですが、震災被害によりJR大船渡線の盛から気仙沼までの列車は現在も不通になっています。
その列車の代わりにここを走っているのはBRTと呼ばれる乗り物。

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見た目は真っ赤なバスです。

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中身も普通の路線バスです。

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しかしこのバス、列車が線路の上を走るように、このバス専用の道路の上を走るのです。

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BRTとは、「バス・ラピッド・トランジット」の略。 「バス高速輸送システム」みたいな感じで訳されています。
専用の道路やレーンを走ることにより、渋滞なく、早く、正確にバスを運行するシステムのこと。
要は大船渡線の線路があった場所を中心にバス専用道路を作り、列車の代わりに走らせているのです。

盛駅のJR線のホームも、すでにBRTが発着するための舗装道路に変わっています。

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今日はここから陸前高田を経由して気仙沼まで、かつてのJR大船渡線に沿って、このBRTで移動します。
このBRTはJR線の一部とみなされているため、北海道・東日本パスでも青春18きっぷでもそのまま乗車できるのです。

途中の駅はこんな感じ。
大船渡もすっかり小さな姿になっちゃって。。。

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大船渡の湾内に沿った市街地ではいたるところで復興工事中。
このあと、こうした眺めがずっと続くことになります。

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いまはすっかりバス専用道路になっていますが、ここはかつて大船渡線の線路があったところなのでしょう。
こうしてバスで走ってみると、鉄路でも意外にきつい勾配を上り下りしていたことがわかります。

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専用道路区間は、信号で停まることはありませんが、1車線なので単線線路と同様、途中駅でのバス同士の交換があります。
何も知らなければ、美しい海岸線に沿って走る快適な道路にしか見えません。

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盛を出発して約40分、小高い丘陵地を走っていたバスが陸前高田の旧市街地まで下ると、周囲の景色がガラッと変わります。
陸前高田の駅(バス停)まで行こうと思っていたのですが、その手前の高田高校バス停で、思わずバスを降りてしまいました。

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きれいに整地されてはいるものの、何もない土地がずーっと広がっています。
ドバイかどこかの開発地区で海を埋め立ててるんじゃないんですよ、ここ。
日本じゃないみたい。4年半過ぎてもまだ、こんな状況なんですね。


そして遠くに、この膨大な土地をかさ上げするための土を運ぶ、巨大なベルトコンベアー群。

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あの近くまで歩いて行きたいんですが、復興工事のため、道路は工事関係者以外封鎖され、ずっと遠回りをしないとなりません。


これも、日本じゃないみたい。
これからピラミッドを作ろうとしているかのような、巨大な盛り土です。

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このあたりのかさ上げの高さ、14m。これを見渡す限りの広大な範囲で行うのです。

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まるでミニカーのように見えるダンプカーが、数珠つなぎで稼働しても、気が遠くなるような時間がかかるように思えます。

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恥ずかしながら、復興過程の現実を、初めて身をもって知りました。

震災直後の石巻の町を見て、10年でも厳しいかもしれない、と思ったことなんてすっかり忘れて、もっとずっと復興が進んでいるのだと僕は勝手に思い込んでいたのでした。



<2015年9月22日(火)訪問/つづく>


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熱いんです、釜石!【宮古~釜石~大船渡】2015北海道-13 

 2015-11-29
 
陸鉄道の宮古駅に隣接して、JR山田線の宮古駅があります。
ここから盛岡方面への列車は運転されていますが、三陸海岸沿いに釜石へと向かう列車は現在も不通のまま。

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沿線には山田町、大槌町など、甚大な津波被害を受けた地域があるため、復旧には相当な時間とお金がかかるのですが、運転再開してもそれに見合う利用者が見込めないため、なかなか復旧工事がすすまなかったようです。

だた、ここにきて、もともと運行をしていたJRが再建工事を担い、復旧後は三陸鉄道に資産譲渡するという形で話がまとまりつつあるようですので、ここは鉄路が再開する可能性が高いかもしれませんね。


とはいえ、今は線路はつながっている状態ではありませんので、他の手段で移動するしかありません。
宮古~釜石間はJR山田線に並行して路線バスが走っているので、いわゆるJRの不通を補うための代行バスはありません。
この路線バスは、JR線の普通回数券・定期券では利用できますが、普通乗車券など、そのほかのJR線の乗車券では乗車できないのです。今回僕が持っている北海道&東日本パスや青春18きっぷに関しても乗車不可なので、通常のバス代金を支払って乗ることになります。


宮古から釜石までの直通バスはなく、途中の「道の駅山田」で乗り換えとなります。
最初に乗るのは、岩手県北バス。

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宮古~釜石区間も、途中、美しいリアス式海岸沿いを走るのですが、時々現れる湾内の集落は、そのほとんどが津波の被害を受けたところ。

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被災し、高台に仮設で作られた県立の山田病院はまだこんなプレハブの状態。

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宮古から1時間、途中の乗り換え場所となる「道の駅やまだ」に到着します。

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こんなふうにバス停が2つ並んでいます。

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ここで岩手県交通バスへ乗り換えとなります。
こうして宮古~釜石間は1日11往復のバスでつながれていますので、便数的には以前のJR山田線よりは増えているようです。
ただ乗り換えの時間も含め、時間は1時間くらい余計にかかりそうですね。

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山田から先も、町長を含め役場の多くの方が犠牲になるなど、被害が大きかった大槌町を通ります。
これから釜石に遊びに行くのでしょうか、山間にあるショッピングセンター前のバス停から、たくさんの中高生が乗ってきて、どよーん、としていたバスの中が、少しだけ賑やかになります。


せっかくなので、釜石駅の手前で降りて、釜石の街を歩きながら駅へ向かいます。

釜石と言えば、鉄の町ですよね。

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駅前にどかーん、とあるのは、新日鉄釜石(今は新日鉄住金釜石)。

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新日鉄釜石と言えば、ラグビーですよね。
今は釜石シーウェイブスというチーム名に変わって地域のクラブチームとして愛されています。
震災の時に彼らが釜石の人々とともに復興に汗をかいた物語は「負げねっすよ、釜石」という本になっていて僕も読んだことありますが、素晴らしいですよ、このチーム。

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釜石は、2019年のラグビーW杯の開催地のひとつでもあります。
ちょうどイングランドでの2015ラグビーW杯で日本が南アに歴史的大勝利を挙げた直後だったのです。
持ってるな、釜石。

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釜石と言えば、銀河鉄道。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が釜石線沿線を舞台に描かれたことから、花巻からここ釜石までJRの観光列車「SL銀河」が運行されています。

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SL銀河はいませんでしたけどね。
(たぶんSLの)車庫は銀河鉄道っぽかったので許して下さい。

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そして最後に、釜石と言えば世界遺産、橋野高炉跡。
えっ?知らなかった?

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確かに、軍艦島をはじめほとんど九州の遺産が中心の「明治日本の産業革命遺産群」の中のひとつで、かなり地味ですけどね。

まあ、ともあれ今、熱いんです、釜石。


そんなわけでJR釜石駅。

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ではなくって、その横にある三陸鉄道釜石駅からまた列車に乗ります。
ネーミングライツなんでしょうけど、「イオンタウン釜石」って駅名はかなり微妙ですね。
まー苦しい経営状況の中、なんとか走ってるので、風情とか見てくれよりは広告収入が必要な状況なのは重々承知ですが、名前だけならまだしも、この駅舎の色とまったくアンバランスなイオンのコーポレートカラーを駅に背負わせても、お互いのためにならないんじゃないかと。。。

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それでも三鉄は釜石のため、三陸のため、走り続けなければならないのですね。
四の五の言わず応援しましょう。

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そんなわけでイオンタウン釜石駅(言いにくっ!)から三陸鉄道南リアス線に乗りこむと、たった1両の列車にお客さん、満員。
座席の横に窓ガラスがなく、全く外が見えないボックスシートの余り物みたいな席にしか座れなかったので、写真、ありません。


ただ、途中で3分間停車したこの駅の写真だけは撮ることができました。

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「愛の磯辺、恋し浜」駅なんだそうです。
もともとは小石浜という名前だったのだそうですが、いつの間にか愛の磯辺に変わっちまって、今や南リアス線随一のパワースポットなんだそうです。

ホームの、この「幸せの鐘」を一緒にならして、手をつないて愛の磯辺まで行くと、その晩はムフフになれるようですので、ここも僕の「全国ムフフになれるスポット」リストに入れておきたいと思います。

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日中の列車の多くはここで写真撮影(&鐘鳴らし)ができるように3分間停車するようです。


この下に見えるのは恋し浜ホタテデッキ。

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恋し浜はホタテが有名らしく、予約すればここで焼きたての恋し浜ホタテが食べられるそうです。
僕は知らずに見なかったのですが、ホームの待合室にはこの「恋し浜ホタテ」の貝殻が絵馬になって飾られているようです。


釜石から約1時間、南リアス線は大船渡市に入り、盛で終点となります。

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ここから先、再び鉄路は途絶えてしまいます。



<2015年9月22日(火)訪問>


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坂の上の団子×空飛ぶ団子=平泉&厳美渓【2014東北桜紀行—4】

 2015-05-07
終日は鴬宿温泉から平泉へ。

駅前のレンタサイクルで自転車を借りて、まずは毛越寺へ。

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中尊寺には来たことあるのですが、毛越寺は初めてでした。
恥ずかしながら、世界遺産に登録されるまでは、その名前さえ知りませんでした。

毛越寺といえば、この極楽浄土を妄想した庭園。

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曇っていて、逆光でもあり、残念ながら極楽浄土には見えませんでした。。。

でも庭園の新緑はきれいでしたよ。

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続いて中尊寺へ。
うちの娘が、学校の先生から以前中尊寺に関する話を聞いていたようで、
「長い坂を上った後に、団子を食べる」
「奥の紐を引っ張ると、ずんだ餅が下りてくる」
といった謎めいたお題を、当地でぜひ体験したい、と熱望していたので、なんだ全部食べ物かよ、と思いつつも、かなえてあげることにしました。

まずは坂の上の団子。

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これは月見坂を上ったところにある弁慶餅だと分かったので、1つ目のミッションはあっさり達成。

しかし2つ目のお題が、難問(みなさん、わかりますか?)

「ひもを引くと餅が下りてくる・・・?」
僕には厳美渓の空飛ぶ団子くらいしか思いつかなかったので、まあ先生の勘違いか、うちの娘の聞き間違いで、きっとそのことだろう、と勝手に結論付けて、ここでの探索はあきらめるように娘を説得。

「残念ながら平泉ではなく、ここからちょっと離れた厳美渓という場所になりそうだ」
「食べられるのはすんだ餅ではなく、団子かもしれない」

謎の解明に向けて、気合十分の彼女に、できるだけショックを与えないように、この2点をとてもオブラートに包んで説明すると、餅でなくても団子が食べられるのなら一向にかまわない、とあっさり認めたので、なんだやっぱり食べ物かよ、と思いつつ、ホッと安堵し、行程を先に進めることにしたのでした。

中尊寺金色堂。

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少しあとで気づいたのですが、この日の全く同じ時間に、同じ角度から撮影された写真を、僕の会社の同僚がFacebookにアップしてました。

ときどきこういったニアミス、ありますよねー
まあ今回は、家族と一緒だったので、やましいことは全くないんですが。



ランチは平泉でわんこそば。

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ここはテレビでよく見るわんこそばのように、次から次へとお代わりが入れられてゆくのではなく、あらかじめ12の倍数でお椀を注文し、自分で食べる、という方式。
ちょっと前に、僕の友達(♀)がここでわんこそばにチャレンジしたというので、24杯くらい食べましたか?と聞いたら、12だよ、と怒られました。(本当は120くらい食べたか?って聞こうと思ってたんですが・・・)

結果は、家族で60杯。

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清く、貧しく、つつましいですね。



そしていよいよ厳美渓へ。

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学校の先生の、素晴らしき雑談のおかげで、我々は一ノ関から路線バスで30分もかけて、わざわざ団子を食べるためだけにここにやってきたのでした。

しかし、なんとそこには団子を待つ人々の長蛇の列が。

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しかもこの先のミッション遂行の困難さを暗示するような、冷たい小雨が降ってきました。

峡谷の対岸にだんご屋が見えます。

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よく見ると、店の中でなにやらおやじさんが動いています。

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しばらくすると、峡谷にかけられたロープを伝って、桶がするすると降りてきます。

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桶の中には、こんなものが入っています。

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3本400円。味はなかなかですが、小雨の中、ミッション遂行のために約40分頑張って並びました。

桶の中にお金を入れて、木槌で板をたたいて合図すると、おやじさんが『紐を引いて』谷間に渡したロープで桶を引っ張り上げる。
やがて団子とお茶が入れられた桶が『上から降りてくる』。
謎の答えは、やっぱりこれのような気がしますが、真相は今もわかりません。

実はこの空飛ぶ団子屋(正確にはかっこう団子というそうです。滑降の意味でしょうか?)、ご覧のように地上からでも普通にアクセスできるのです。

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それでも多くの人が店で買わずに、わざわざ小雨の中、並んで待っているのは、おやじさんが単なる団子屋ではなくて、見事なエンターテインメントの演出家だからなんでしょうね。

勉強になりました。見習いたいと思います。


<2014年5月5日訪問 終わり>



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絶景の岩手山×孤高の一本桜=小岩井農場【2014東北桜紀行—3】

 2015-05-05
岩井農場、一本桜。
結果的に、今回の旅で手に入れた一番の収穫は、この絵に出会えたことでした。

以前、図書館で借りた「日本の絶景」みたいなタイトルの写真集でこの一本桜を知ってから(それは真冬の白い雪原の上で、凍って割れてしまいそうな白い雪の花を咲かせている、幻想的な一本桜の写真でしたが)、いつか桜の季節にここに行ってみたい、と思っていたのでした。

反面、プロのカメラマンが、最高の一瞬を狙って撮った写真と、実際に目の前にした眺めがあまりにも違いすぎて、がっかりしたという経験は少なくありませんでした。いや、むしろ写真にかなうものはほとんどなかった、といったほうがいいかもしれません。
だからわざわざここまで来てみたものの、実際にそれを目にするのはちょっと怖かったのです。



十和田から八戸までバスで出て、新幹線で盛岡に向かいます。
八戸駅で目にしたTOHOKU EMOTIONの垂れ幕と、盛岡駅のSL銀河のポスター。

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JR九州に相当先を越された感はありますが、ようやく東日本も(西日本もですが)少し力を入れてきたかなあ、という感じです。
真のマーケットリーダーなら、本当は彼らが一番先にイノベーションを起こすべきなんだけど、図体でかいとそううまくはいかないんだよね、ということもなんとなくわかるので、ちょっと自戒。



小岩井牧場行のバスは、超満員。
盛岡駅前のバス停に着いてみると長蛇の列で、本来乗りたかった時間のバスに乗れず。
臨時の代替バスが来るかと思ったけど、そのまま1時間後のバスをお待ちください、とのこと。
でもGWももう中盤で、きっとこういう状況が毎日続いてるんだろうし、なんらかの手が打てるんじゃないの?と思うけど、田舎のバス会社にはそんな余裕もないのかもしれないので、自制。文句いうくらいならタクシーに乗ればいいんだし。

でもって1時間後のバスも、運よく座れたけど、これもやっぱり超満員。

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しかも国道から分岐して牧場に向かう一本道は、5kmに1時間かかる渋滞とのことで、路線バスが抜け道の迂回ルートを通るという貴重な体験をしながら、ようやく小岩井農場まきば園に到着。朝の時間帯に着きたかったんだけど、予定より1時間半は遅くなっちゃった感じです。
小岩井牧場、そんなにすごいところだったっけ?
まあ天気いいし、お手軽で、お金のかからない遊び場だからかな、と考えればそれも納得。



確かに、牧場界隈は桜が満開。僕もこの旅ではじめて満開の桜にお目にかかりました。

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まずは一本桜に向かいます。
バスの終点、小岩井農場まきば園から歩いて20分。とにかく午前中のきれいな光線のうちに行ってみたいので、早歩き気味に広い農道のような道を進みます。
するとやがて牧草の向こうに、岩手山が雄姿を現わします。

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これだけでもかなりいい眺めなんですが、この先に、さらに一本桜があるかと思うと、さらに気も急いてきます(なんだか岩手山に西の方から雲が少しずつ近づいていて、そのうち雲をかぶっちゃいそうで心配でした)。


そして、ようやく出会えたのでした。

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雄大な岩手山をそのまま背景にして、満開の桜の花びらをたたえながら、広い大地にたったひとりで凛と立つ姿は、見事というほかはありません。
写真で見たのはこの風景ではなかったけど、きっと写真よりも素晴らしいんだろうな、と思いました。

一本桜はエドヒガンという種類の桜で、約100年前に植えられたと言われています。この草地は、今は牧草を収穫するための畑ですが、昔は牛の放牧地でした。牛は暑さが苦手なので、夏の強い日差しから牛を守る「日陰樹」として一本桜は植えられたのでした。


牧草地内は立ち入り禁止になっているので、一本桜は広域農道沿いから眺めることになります。最近はやっぱり人気スポットになっているらしく、路肩の駐車場には、自家用車だけでなく、時々観光バスなどもやってきますが、一本桜の魅力は車でやってきてはわからないんだよなー、と思います。
最初に小岩井農場の桜並木があって、次に岩手山の勇姿が現れ、期待に少しずつ胸を膨らませながら歩いてきて、最後に一本桜がその姿を現したときの感動は、車でのそれとは比べ物になりませんよ。
もったいないぜ、クルマのお客さんたちよ。


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帰り際に小岩井乳業の工場があったので、見学と牛乳の試飲でちょっと寄り道した後、小岩井牧場まきば園の方に戻ると、もうお昼頃の時間帯でしたが、まだ入場券を買うための長蛇の列。
ディズニーランドでもないのに、入るまでにこんなに並ぶかと思うと、なんだか気が滅入ってしまい、家族で相談した結果、まきば園はパスすることにしました。
なんだかみんな一本桜を見ただけで満足しちゃったし。

臨時のチケット販売所を作るとか、本当はこれももっといいやり方があるだろうとは思うんですが、うーんこうやってお客を逃していくのかー、という典型的な例。



帰りのバスも混みそうなので、タクシーでJRの小岩井駅へ。
待ち時間の間に、赤いこまちが通過していきました。

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この日は盛岡から山奥に入って鴬宿温泉に宿泊したのでした。



<2014年5月4日訪問>



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