たびねすに新着記事掲載!阿蘇ラピュタの道が絶景すぎる!

 2015-09-30
門家が教える旅先ガイド「たびねす」に新着記事掲載しました!



  入口⇒ まさに天空へと続く道。阿蘇ラピュタの道が絶景すぎる!


P8204954 (640x480)

P8204956 (640x480)

P8204965 (640x480)


ぜひ読んでみてください!



共感したら、1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →

スポンサーサイト
タグ :

廉太郎くんと岡城址を巡る【豊後竹田】2015夏九州‐11 

 2015-09-27
 
 前編 日本一エロティックなダム


きはよいよい帰りは怖い、の唄のごとく、電動自転車廉太郎と恐る恐る山を下って、ようやく竹田の町に戻ってきました。

いくつかのアップダウンを経て(もちろん無電動で立ちこぎ)、いくつかのトンネルを越えると滝廉太郎の旧宅のある、歴史の道にたどり着きました。

P8184688 (480x640)


竹田と言えば廉太郎、廉太郎と言えば竹田、というほど両者は切っても切れない縁。

P8184689 (640x480)

読んでみると、廉太郎が竹田で過ごしたのは12歳から14歳までの2年半という短い間だったんですね。
ただ、岡城址を唄ったといわれる「荒城の月」があまりにも有名すぎて、廉太郎はまるで竹田で生まれ育ったといったような印象になっているんでしょうね。
ここにもちゃんと書いてありますね。廉太郎は音楽を愛するおとなしい青年に見えて、実は肝の座った腕白だった、ということが。
お前も頑張れ、電動自転車廉太郎!


廉太郎旧宅前の歴史の道と呼ばれる通り。

P8184720 (640x480)


そしてこれが廉太郎の旧宅。

P8184711 (640x480)


歴史の道をちょっと外れると、有名な廉太郎トンネルが。

P8184692 (640x480)


トンネルに入ると「荒城の月」のメロディが流れてきたので、あーやっぱり竹田は町に鳴り響くお昼のチャイムも「荒城の月」なんだなー(ちょうど正午前後だったのです)と思っていると、どうやらそれは僕の勘違いみたいで、このトンネルは人が通ると音楽が流れる設定になっていたようでした。

P8184703 (640x480)


流れる曲はもちろん廉太郎の代表的な作品です。

P8184706 (640x480)


廉太郎トンネルを抜けた先には情緒あふれる家並みがならんでいます。

P8184694 (640x480)


竹田の町並みでもう一つ有名なのが武家屋敷通り。

P8184721 (640x480)


うん、なかなかいい状態で残ってますよね。
なにより全国によくあるなんちゃって武家屋敷通りみたいに土産屋が並んでたり観光客でごった返していないのがいいのです。

P8184726 (640x480)


竹田のシンボル、岡城址は町はずれの急な坂をしばらく上って、トンネルを越えたところにあります。
さすがにここは電動自転車、廉太郎の出番なのですが、もう彼の精力、もとい持続力、もとい残りの電力も風前のともしび。
廉太郎を途中で乗り捨てて歩いて行った方が早い気もしたのですが、ここまでずっと一緒に来たので、情が移っちゃって仕方なく立ちこぎしましたよ。。。

山上の、高い石垣に囲まれた岡城は天下の堅城といわれ、難攻不落の名城だったそうです。

P8184740 (640x480)


これぞ、岡城址。

P8184758 (640x480)

荒城の月に挿絵が入っていたりすると、それもだいたいこのカットでしたね。
月夜のシーンが多いので、こんなに青々とは書かれていないですが。


この石垣ですよ、それは確かに難攻不落だったでしょう。

P8184761 (640x480)


二の丸には滝廉太郎の銅像が。

P8184753 (640x480)

おぉー、廉太郎、ココにいたか。
お前も途中でへばっちゃったけど、40キロも、まあよく頑張ったよ。
観光案内所のおねーちゃんも、まさか白水ダムまでお前を連れていくなんて想像さえしなかったので、お前のことを太鼓判を押して薦めてくれたんだろうよ。


こうしてすっかり廉太郎とマブダチになった豊後竹田の1日でした。




行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

日本一エロティックなダム【豊後竹田/白水ダム後編】2015夏九州‐10

 2015-09-25
 
 前編 情緒的すぎるCMのダム


P8184616 (640x480)


水ダム、エロティックなんです。
高い堤防から豪快に放水するようなダムが男性的だとすれば、この白水ダムは優美な女性、しかも相当妖艶な大人の女性です。

P8184658 (640x480)


例えて言うと、女性の白く透き通るような肌の上にまとった白い無数の糸が、風に揺られてかすかに動くんだけど、いつまでたっても見えそで見えない、って感じです。

えっ、わからないって?

P8184639 (640x480)

どうですか、白い無数の糸のように見えませんか?


このカーブ、美しい腰からヒップのラインのように見えませんか?

P8184653 (640x480)

・・・・・見えないか。


反対側は、階段状になって水が流れています。

P8184611 (640x480)



この竹田地域の地質は阿蘇の火山の影響で地盤が弱いため、落水時の衝撃を弱めるために両側から中央部に水が流れ込むような構造にしたのだといいます。
それがこうした女性的な柔らかな流れを作りだしているんですね。

ダムの上は普通の貯水池みたいになっています。

P8184664 (640x480)

P8184666 (640x480)


僕はさっき絹のような、と言いましたが、この滝をレースに例える人もいます。

P8184619 (640x480)

でもレースの服をまとったら純文学ではなく、官能文学になってしまうので、純文学作家の僕としては絹の例えを選んだわけです、はい。


30分ほど誰もこなかったのですが、何か間違ってここに着いちゃった感じの夫婦が来たので(あれっ、白水の滝じゃないの?とか言ってました)、僕も彼女に別れを告げて、ふたたび廉太郎くんと一緒に豊後竹田の町へ戻ります。

ちなみにこれが僕の相棒、廉太郎くん。

P8184669 (640x480)

弱っちそうに見えて実はわんぱくで強いやつなんです(実は廉太郎もそうだったらしい)。
帰りも頼むよ、廉太郎くん、と思っていたら、出てすぐの峠を越えているうちにバッテリーのメーターが1本に。

P8184739 (640x480)

おいおいおいおいおいおいおいおい。だめじゃん廉太郎。

これからしばらくは帰りだからまあいいようなものの、竹田の町はアップダウン激しいんだぞ。岡城址までどうやって上るんだよ。
観光案内所のおねーさん、あなたの紹介してくれた彼、全然持続力ないぞ、これならまだ俺の方が長持ちしそうだぞ、とかそんなことはどうでもいいとして、まあ困った事態になったものです。

こうなったら多少の坂では電動は使うのはやめよう、ホントに困った時だけ最後のパワーを使おう。
とりあえずそんな感じで、電気がないとめちゃくちゃ重く感じる電動自転車、廉太郎を漕ぎ続け、竹田の町へと向かったのでした。


<つづく>



行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

情緒的すぎるCMで有名なダム【豊後竹田/白水ダム前編】2015夏九州‐9

 2015-09-23
階堂、という大分焼酎があるのをご存知でしょうか?

たぶん九州のテレビが中心なので、あまり頻繁に見かけるものではありませんが、いつも一風変わったCMが印象的すぎるので、僕はその焼酎そのものは飲んだことはない(と思う)のですが、その名前は知っていたのでした。
なんというか、情緒的で哲学的なんですよ、そのCM。
若き日のやり切れなさ、とか、叶わぬ恋、とか、ノスタルジックでセピアな感じがシリーズ全編を通じて流れているのです。
ネット上では非公式のファンクラブもあるくらいなので、ご興味ある方はYouTubeでご覧になってください。

それと僕の九州旅に何の関係があるのかというと、今回紹介する大分の白水ダムという場所が、この二階堂のCMで登場したことがあることで有名なのです。

白水ダムは大分の竹田市にある、国の重要文化財に指定されている珍しいダム(正式にはダムではないらしいのですが通称でダムと呼んでいるそうです)。高さは14m弱でけっして大規模なものではないのですが、その流れる水のつくりだす模様が、日本一美しいともいわれているのです。



P8184573 (640x480)

豊後竹田は大分からJRの特急で1時間ほど。

P8184577 (640x480)

荒城の月の滝廉太郎と岡城址で有名ですね。僕はこの町に降り立つのは二回目ですが、最初に来たのは大学生の頃だったので、いつもここを通るたびにもう一回来たいと思っていたのでした。



駅舎もめちゃくちゃカッコいいですね。後ろの切り立った断崖との構図もたまりません。

P8184593 (640x480)

P8184583 (640x480)


竹田の町はまた後ほど紹介するとして、まずは白水ダムに向かいます。

しかし実はこの白水ダムも、ととろのバス停や宇佐のマチュピチュに負けないくらい不便な場所にあるのです。
豊後竹田駅から片道20キロ弱、1日数本しかない路線バスもあるのですが、最寄りの停留所からダムまでは山を一つ越えなければならないのです。
そこで考えたのが、レンタサイクル。しかも電動のバリバリ強力なやつ。白水ダムまではおそらくかなりの上りで、そのあともアップダウンが激しいんですよ、竹田の町は。

そんなわけで豊後竹田のレンタサイクルを探してみると駅前の観光案内所にありました、電動レンタサイクル。
見たところ筋肉隆々の、めちゃくちゃ強力なやつ、という感じではなさそうですが、観光案内所のおねーさんにどれくらい持続するかを聞いたところ、まあ、持続力が足りなくて不満だった、という話は聞いたことがないから普通は一晩、もとい、一日持ちますよ、とのことだったので、これに乗って出かけることにしました。



豊後竹田の駅前から商店街を抜けて西へ向かいます。

P8184588 (640x480)


竹田は盆地の町ですが、市内にもかなり激しい起伏が多く、トンネルも多い町です。

P8184596 (640x480)

こんなに町なかにトンネル多い場所、僕はほかに知りません。

最初っから大活躍じゃないか、電動自転車の廉太郎くん(勝手に命名)。君の持続力に期待してるよ。


豊後竹田の隣、玉来駅まではJR豊肥本線に沿って進み、玉来の町を抜けるとやがて山あいの小さな集落に続く道へと入ります。

P8184600 (640x480)

ザ・日本の里山風景ですね。

けして急ではないのですが、緩やかな坂がずっとずっと続きます。
電動自転車廉太郎くん、たまには休ませてあげたいのですが、なかなかまとまったお休みをあげることができません。
バッテリーのメーター、早くも3本から2本になってるけど、大丈夫か?

途中で白水ダムに行く道が二本に分かれています。

P8184601 (640x480)

左に行くとダムの上側、まっすぐ進むとダムの下側に出るのです。
美しい水が流れる様子は下側からじゃないとわからないので、ダムの下側に続く道を進みます。

やがて小さな峠を越え。最後は廉太郎くんにフルパワー出してもらって立ちこぎしながら、ようやくダムの駐車場に到着です。

P8184604 (640x480)

駐車場には誰もいません。
いいですねー、心置きなくゆっくりできそうです。

駐車場からダム方面へ坂を下って行くと、少しずつ姿が見えてきました。

P8184605 (640x480)

白い絹をまとったような白水ダムの妖艶な姿が。

P8184609 (640x480)


<つづく>




行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

たびねすに新着記事掲載!日本の隠れた空中都市?宇佐のマチュピチュ

 2015-09-21
門家が教える旅先ガイド「たびねす」に新着記事掲載しました!



  入口⇒ 日本の隠れた空中都市?宇佐のマチュピチュが面白い!



P8174415 (640x480)
P8174411 (640x480)
P8174439 (640x480)




ぜひ読んでみてください!



共感したら、1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →

タグ :

大分の謎の神社/鉄道神社とか【大分駅】2015夏九州‐8

 2015-09-19
JRの大分駅に来たのは数年ぶりですが、確か前に来たときはホームの高架化と駅舎の工事中だったような気がします。

今回、大分駅に降り立ってみるとそれが完成して、立派な駅ビルになっていました。

P8174504 (640x480)


もちろん博多駅ほど大きくはなく、同じJR九州の鹿児島中央や長崎とは負けず劣らず、という感じですが、この大分の駅ビルにはほかにない特徴があるのです。
それは日本の駅ビル最大級の屋上庭園。いや駅ビルに限定しなくても、屋上庭園としては日本最大級、4500㎡の広さだそうです。

僕は今回、この駅ビルに隣接するJR九州ホテルブラッサム大分というところに泊まったのですが、この8Fのホテルロビーから屋上庭園の散策ができるということだったので、さっそく行ってみました。

P8174489 (640x480)


ホテル側から進むと、まず最初に目に入ってくるのが、鉄道神社。

P8174460 (640x480)

最初は話題作りのために、屋上に鉄道神社をわざわざ作ったのかな、と思っていたのですが、実はもともと旧大分駅舎の屋上にも鉄道神社があり、それを移設して、一般のお客様もお詣りできるようにした、とのこと。

本殿までは参道が作られ、両側には参拝客向けの仲見世が並びます。平日のためか、今日はお休みでしたが。

P8174459 (640x480)


本殿にはちゃんと鳥居も祭殿も賽銭箱もあります。ここで運気を高め旅の安全を祈願できます。

P8174467 (640x480)


本殿近くの水辺にあった造形物。
みんなでシュポシュポやってるので、もしやこの方々鉄道の神々なのか、と思ったのですが、どうやら縁結び七福童子と言って、奈良の「ぜんとくん」の作者がデザインしてできたキャラクターだそうです。
縁結び七福童子が電車に乗って走っているのは九州の地図の上なんだそうです。
なるほどー!

P8174466 (640x480)


鉄道神社以上に目立つ建物が、ぶんぶん堂。
この屋上広場のシンボル的な存在となっている伝統的な建築様式のお堂です。

P8174480 (640x480)


中は会津のさざえ堂みたいに二重構造のらせん階段になっていて、上りと下りが交わることがありません。

P8174479 (640x480)


おー、ここにも七福童子が!

P8174487 (640x480)


ぶんぶん堂の展望台から眺めたJRおおいたシティの屋上庭園。
鉄道神社がずっと奥の方に見えるくらい広いのです。

P8174493 (640x480)


これは屋上庭園を走る列車の線路。
なんと、ここを走るのは現役のJR九州の新幹線車両!・・・・・・・・ゴメンナサイ、ウソデス。

あの「ななつ星」をはじめとして、数々のユニークな列車をつくりだしている水戸岡鋭治氏がデザインした「くろちゃんぶんぶん号」という列車がここを走るのだそうです。

P8174482 (640x480)


屋上庭園から見る大分市街(山側)。
鉄道模型のジオラマみたいですね。

P8174498 (640x480)


これは鶴見岳でしょうか、由布岳でしょうか。

P8174484 (640x480)


地上に降りると、大分駅前にはこの人物。

P8174501 (640x480)

島津とともに九州を代表する武将、大友宗麟ですね。
信長の野望でもめっちゃ強かったです。



時間があったので、大分の市街地を抜けて、海側にまっすぐ歩いていくと20分ほどで海岸通りに出ました。
時間はちょうど夕暮れ時。

P8174519 (640x480)


対岸の別府市街の湯けむりまでよく見えます。

P8174512 (640x480)


やがて日が落ちると黒々とした九重の山塊をバックに、別府の夜景がきらめきだしました。

P8174556 (640x480)


うーん、謎の美女を帰してしまったのは失敗でした(笑)




行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

なごり雪 【大分】

 2015-09-17
の美女、というイメージのわりには、彼女は薄く壊れやすいガラスの幕のような、透明なベールをまとっているように見えました。
いや、そもそも謎の美女というのは僕が勝手に思い込んでいただけで、別に彼女が自分で謎の女だと言ったわけではありませんでした。
ただそれまでの彼女の言動や、少しだけうかがい知れていた風貌から、僕は彼女のことを美しいけれど、クールでちょっと影のある、謎めいた大人の女性だと思っていたのでした。

実際に目の前にしてみると、彼女はほのかに甘い香りの漂う、色の白い女性でした。
それなりにいろいろな経験を重ねた年齢であることはあらかじめ知っていましたし、実際にそうではあるのでしょうが、彼女にはどこか無垢な初々しさがあったのでした。
そう、それは高校時代に、当時の彼女が初めて口紅を塗ってデートに現れた時のことを僕に思いださせてくれました。



「あいにくの雨になっちゃってごめんなさい」
大分駅前で、僕が助手席に乗り込むと彼女は言いました。
「私、雨女なのよ」
そう言って彼女はかすかに指先を震わせて、カーナビを操作し始めました。



大分県にある、トトロのバス停と宇佐のマチュピチュ。
僕が今回の九州の旅で行こうと思っていたところをWebの旅行サイトで書きこむと、突然、謎の女性からメッセージが届いたのでした。

「車がなければ1日でその2つを回るのは相当大変だと思います。そもそもどちらも公共交通機関でそうそう簡単に行けるところではありません」

メッセージの主は、大分に住む女性のようでした。
彼女は時々、僕が書く旅の日記を見ていたのだそうです。
そして何度目かのやり取りのあと、彼女は僕にこう言ったのです。

「もしよろしければ私が車でご案内しましょう。ちょうどその日は夏季休暇を取っています」




正直なところ、まともな旅行者ならあまり行かないようなB級スポットに付き合ってもらうのは申し訳ないし、また、多少は苦労してでもそうした辺鄙な場所に自分の足で行くのが旅の醍醐味だと思っていることもあり、僕はその好意を受けるかどうか、最初は悩んだのでした。
それでも僕が最終的にその提案を受け入れたのは、その謎めいた女性に興味が湧いたからでした。



「トトロもマチュピチュも、私の思い出の場所だったのよ」
彼女はせわしなく動くワイパーの向こう側をまっすぐに見つめながらそう言いました。
「小学校の教員になって初めての赴任地が宇目町(今は佐伯市)という場所。近くに轟(ととろ)という集落があってそこがトトロのバス停のあるところ。その次の赴任地が院内町(今は宇佐市)の西椎屋。あのマチュピチュみたいな山の下にある小学校」
あなたが行きたいと言っていたトトロもマチュピチュも、全部私の仕事場だったのよ、と。



彼女は東京の音大を出たあと、生まれ故郷である大分に戻って教員になったのでした。

「本当は東京でピアノを続けたかったんだけど、いろいろあって結局は大分に帰って来ちゃったのよ」
彼女はそう言って遠くを見つめたまま、少しだけ口角を上げました。それは彼女がちょっと困ったときに見せる照れ隠しの笑顔なのかもしれません。

「最初は赴任地の名前を聞いてもどこだか全く分からなくって、調べてみたら児童が30人しかいない山の中の学校だったの。当時はジブリのアニメもまだそんなに有名じゃなかったので、轟(ととろ)なんて変な名前だし、目の前が真っ暗。でもね、行ってみたらすごく楽しかった。その次の宇佐のマチュピチュの小学校も同じ。それぞれ3年づついたんだけど、どっちも離れるのが辛かったくらい」

「それで僕を案内してくれることに?」


「そう、どっちもずいぶん長い間行っていなかったので、急に懐かしくなっちゃったの。
それに、こんな場所に両方行きたいだなんて言ってる人、どんな人だろうって」




P8174397 (640x480)

トトロのバス停は、もともとあった場所から移されてしまったようで、彼女はしばらく迷っていました。どうやらトトロを通る大分バスの路線が廃止され、地域のコミュニティバスが走ることになったのをきっかけにバス停の場所も移設したようでした。
大分バス時代のバス停表札や木造の待合所はそのまま残され、(おそらくどこかのファンが描いた)ジブリのアニメを模した看板が飾られているので、トトロのバス停は静かな集落の中では少し華やいでいるように見えましたが、厚い雨雲の下、人影はどこにも見当たりませんでした。

彼女の最初の赴任地だった小学校は、今はもう廃校になっているようでした。
彼女は朽ちかけた校舎の周りを遠巻きに歩きながら、しばらくの間何かを探しているようでした。
「この学校はね、卒業式のあと、子どもたちが毎年『なごり雪』を唄うのよ」

「なごり雪」は、イルカのヒット曲として知られていますが、彼女によるとこの歌は、ここからほど近い、大分の津久見出身の伊勢正三が作った歌なのだそうです。

彼女は毎年、卒業式の日にピアノでその伴奏をしていたのですが、彼女自身の卒業式の日-それは彼女が学校に赴任してから3年後、彼女の異動が決まり、宇目の町を去っていくとき-重岡駅という1日に6本しか列車の来ないこの町の小さな駅で、在校生だけでなく、今までの卒業生たちがみんなでなごり雪を唄って見送ってくれたのだそうです。

「嘘みたいな話だけど、その時、本当に季節外れの雪が降ってきたのよ」

古い列車がギシギシと車輪の音を立てて動き始めても、子どもたちの透き通るような歌声はずっとずっと、そう、それは今でも耳に残っているのだ、と彼女は言いました。

P8164372 (640x480)





トトロのバス停から宇佐のマチュピチュまでは、縦に長い大分の南端から北端への移動となります。
いつの間にか雨は上がり、阿蘇や九重の山々の空も、やや明るくなりつつありました。

「晴れ男と一緒でよかったわ」
遠くを見つめたままの姿は変わりませんでしたが、今度はさっきよりちょっと口角を上げて彼女が言いました。
「次に行く小学校は、雨だと大変なのよ。特にこんな格好だと」

アクセルとブレーキに軽く添えた彼女の金色のハイヒールからは、白くて瑞々しい足がまっすぐに伸び、膝上10cmのあたりから薄い涼しげな白のスカートの中に吸い込まれていました。
彼女がまっすぐ前を見続けていることを理由に、ずっとその夏の白色を見ていたかったのですが、なんだかそれはよくないことのような気がして、僕はまた高校生のようにドキドキしていたのでした。




P8174415 (640x480)

宇佐のマチュピチュに着く頃には、時折青空が眺められるほどに天気が回復していました。
彼女の2つ目の小学校に行くには、展望所の駐車場に車を止めて、村の集落に続く長い下り坂を歩かなければなりませんでした。
時々彼女は僕の肘につかまりながらも、その急な坂を夏の白い装いで下り終えると、さっきと同じように廃校になった校舎の周りを歩きながら何かを探しているようでした。

ピアノが残っていれば、と彼女は言いました。
なごり雪をもう一回弾いてみたかったんだけど。

朽ちかけた校舎はかろうじて残っているものの、周りには背の高い雑草が生え、中を覗くのさえ大変なだけでなく、教室の中に何か彼女の記憶とつながっているものがあるようには思えませんでした。

なごり雪を唄っちゃだめ、ってことなのかな。
口角をさらに上げ、そして今度はまっすぐ僕のほうを見て、彼女はちょっとはしゃいだようにそう言いました。



予定よりずいぶん早く2つの場所をまわり終えてしまった僕たちは、大分駅へと向かっていました。
どうやら、僕たちのなごり雪の時間も近づいてきているようでした。

「まだ時間も早いので、もうひとつ案内したいんだけど、いい?」
沈黙を破るように彼女はそう言って、目の前に由布岳を望むICで高速道を降りました。

P8174446 (640x480)



彼女が連れて行ってくれたのは、高原のリゾートにある三角屋根の美しい小学校でした。
駐車場に車を停めると、彼女はまっすぐ別棟の校舎に向かい、小さな音楽室へと僕を招き入れました。

ホントは関係者以外誰も入れちゃいけないんだけど、今日は誰も来ないと思うから、と言って彼女はピアノの前に座りました。

なごり雪、どっちが唄おうか?
鍵盤にその白い指をかけたところで、彼女が突然そう言いました。

なごり雪を唄うのは、まだちょっと早いんじゃないかな。
僕が思わずそう口にすると、私もそう思ってたの、と言って彼女は静かに微笑みました。



彼女の弾く、歌のない『なごり雪』が響き渡る小さな音楽室の窓からは、雨上りの透明な午後3時の光を受けて、由布岳がこれ以上ないくらい緑に輝いているのが見えました。
彼女の白いスカートがひらひらと舞うと、どこからか夏の終わりの香りがしました。

僕はその音や光や匂いの詰まった柔らかなクッションの上に横たわって、この時間と空間がずっと続くといいな、と思っていました。

                                         
<おわり>



妄想したら、1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

大分の謎の美女/宇佐のマチュピチュ編【大分・宇佐】2015夏九州‐7

 2015-09-14
 前編 : 大分の謎の美女 トトロのバス停編


元民以外は誰も知らないようなこんな山の中に、日本のマチュピチュがあったなんて、いったい誰が、いつ発見したのでしょうか?

その地名を取って「宇佐のマチュピチュ」と呼ばれるその場所は、大分北部の旧院内町(現宇佐市)西椎屋の集落のことを言うのです。
バスは1日4往復。しかも宇佐や中津などの駅から直通する便はなく、途中で乗り換えが必須なので、公共交通機関を使おうとすると現地滞在15分(乗ってきたバスの折り返し便に乗る)で半日がかりとするか、現地滞在3~4時間(次に来るバスの折り返しに乗る)で1日がかりとするか、という選択を迫られます。

しかし今回は謎の美女が車で案内してくれたおかげで、全くストレスなく、あっという間にこんな景色を目の前にしたのでした。

machupi.jpg

あっ、間違えた。。。

こっち↓がホントです。

P8174415 (640x480)


これが日本のマチュピチュ(通称、宇佐のマチュピチュ)です。
似てます・・・・・か?

ま、感想は人ぞれぞれいろいろあろうかと思いますが、とにかくここが日本のマチュピチュなんだ!とこの看板も主張しています。

P8174411 (640x480)

そもそもここがマチュピチュに似ている、と気づいたのは宇佐市の職員らしく、その後、この西椎屋の住民グループがこの看板を設置したところ、ネットや口コミで静かなブームになったのだと言います。この日も展望所には車が3~4台、なんと横浜ナンバーまでありました。


さて、これが国道387号線上にある、西椎屋のバス停。
本来ならここまでたどり着くのは相当困難だったハズ(なのでお礼に謎の美女をハグしてあげようと思ったけど、僕が写真を撮っている間に彼女もどこかに写真を撮りに行ってしまったようでした)

P8174439 (640x480)


バス停から少し坂を上ったところに展望所があります。

P8174444 (640x480)


展望所からの眺め。

P8174417 (640x480)

もともとこの一帯は『椎屋耶馬溪』といわれる独特な地形を持つ風光明媚(ふうこうめいび)な場所。この中央のマチュピチュをほうふつさせる円錐形の山は、地元の人から秋葉様(火伏せの神)と呼ばれているそうで、秋の紅葉シーズンには、グリーンシーズンとはまた別の素晴らしい眺めになるようです。

この西椎屋の集落まで歩いて行ってみたかったのですが、国道から細くて急な坂を下って行かなければならないようだったので、ハイヒール姿の謎の美女の負担にならないよう、残念ながら今回はパス。
集落には樹齢1300年と言われる大銀杏があって、「幹を触ると母乳が出るようになる」という言い伝えがあるそうなので、次回機会があったら、秋の紅葉が美しい時期にでも、お乳に悩める若妻と一緒に来てみたいと思います。


まわりの山々や棚田も素晴らしい眺めでした。

P8174421 (640x480)


さて、大分の難攻不落な2つのB級スポット、意外にも早く回れたので、次は謎の美女お勧めの絶景スポットに案内してもらうことになり、玖珠から大分自動車道に入ります。

P8174446 (640x480)

このあたりも晴れていれば由布岳や鶴見岳の眺望が素晴らしいのですが、今日はあまりすっきりしない天気。
僕は晴れ男なのですが、どうやら謎の美女が雨女らしいのです。
晴れ男と雨女が一緒になると(一緒になる≠合体)果たしてどうなるかと思っていたのですが、結果は移動中は雨が降っていても、車を降りると不思議に上がる、という感じでした。
やはり僕の(そしておそらく謎の美女も)普段の行ないがいいのでしょう。
今日だって高校生の初デートみたいなプラトニックさです、はい(当然か・・・)。


彼女が案内してくれた場所は、こんなところ。

P8174453 (640x480)

これ、大分自動車道の別府湾サービスエリアからの眺望なんですよ。
手前が別府の町並み、その向こうに別府湾、高崎山、そして対岸に大分市街。
なかなか素晴らしいですね。


このままとっぷり日が暮れて、闇の底から宝石みたいな夜景が浮かび上がるまでいるのもいいなあ、とも思ったのですが、今日の行程は円滑に行きすぎてしまったので、まだ午後13時すぎ。夜景までちょっと時間ありすぎますね。
それに、ロマンチックが止まらないぜ(by C-C-B)、みたいな感じになっちゃって、謎の美女とのプラトニックな関係が壊れたら、大荒れの天気になりそうですしね、はい。。。





行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

大分の謎の美女/トトロのバス停編【大分・佐伯】2015夏九州‐6

 2015-09-12
分にはずっと前から行ってみたかった、かなりB級なスポットが2つ、あったのでした。

ひとつは大分の南の端、佐伯の奥深い里山にある「ととろのバス停」。
もうひとつは大分北部の最深部の山中にある「宇佐のマチュピチュ」。

どちらも都市部から離れた辺鄙な場所にあり、公共の交通機関を使って訪れるのは結構難易度が高い場所ではありました。
しかし、そんな僕に、救世主が現れたのです。
ひょんなことから大分に住む謎の美女に、車で案内してもらえることになったのです。

本来はいかなる困難な場所にも、そこに道がある限り果敢に挑戦するのが僕の旅のスタイルなので、たとえ酷暑の中、3時間、4時間と歩いているうちに旅の途上でのたれ死んでも悔いなし、というくらいの覚悟であったことは言うまでもありません。
しかし僕の祖父である福田赳夫が首相時代に、日本赤軍による日航機ハイ ジャック事件で言った「人の命と旅の出会い、もとい、人の命と旅の親切は、地球より重い」という福田家に代々伝わる格言に従い、今回に限っては超法規的に謎の美女のお言葉に甘えることにしました(※一部妄想部分あり、注意)。

そんなわけで朝から小雨の降る月曜日、これは超法規的な例外、と心を鬼にして、僕は彼女の車上の人となったのでした。



ととろのバス停は大分県南部の宇目町というところに実際に存在したバス停でした(今は合併して佐伯市になっています)。
そのあたりの集落が轟(ととろ)という名前だったのだそうです。

P8174397 (640x480)


数年前にととろを通る大分バスの路線が廃止になってしまったのですが、「トトロのバス停」として訪れる観光客も多数いたため、場所を移動して今もこうして保存されているようです。

P8174402 (640x480)


今は大分バスの代わりに地元自治体が運営するコミュニティバスが走っていて、その「ととろ」バス停は旧ととろバス停隣に存在しています(バスは定期運行されていないので、めったに来ないと思いますが)。


ジブリ映画が人気になると、いつの頃からか、こうして『となりのトトロ』の登場人物のパネルや人形が次々と置かれるようになったのだそうです。

P8174398 (640x480)

P8174401 (640x480)


バス停を少し山側にある、猫バス。

P8174389 (640x480)

P8174394 (640x480)


となりのトトロに出てくる女の子ですね。
僕も昔、レンタルビデオで見たことあるような気がするのですが、名前は忘れました。

P8174393 (640x480)


バス停の近くに観光客向けと思われるこじんまりとしたカフェが1件ありますが、あとは昔ながらの静かな里山です。

P8174391 (640x480)



謎の美女は昔ここに来たことがあったとのことですが、まだそれは大分バスが走っている頃で、この場所に移設される前だったそうです。
公共交通機関を使ってここに来ようと思うと、佐伯駅か三重町駅から路線バスに乗って小野市というところまで来て、そこから片道1時間半ほど歩かなければなりませんでした。

超法規的な例外を適用していてよかった、という感じです。雨模様だし。

謎の美女に、感謝です。


<つづく>



行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :

日向往還で山頭火になってみる【熊本・馬見原】2015九州夏‐5 

 2015-09-10
向往還(ひゅうがおうかん)は、肥後の国(熊本県)と日向の国(宮崎県)を結ぶ、旧道。
通潤橋のある山都町には日向往還の宿場町として往時の雰囲気を色濃く残す馬見原という集落があり、そこから先、肥後と日向の国境は山頭火の道と言われています。
山頭火というのは言うまでもなく俳人の種田山頭火のこと。旭川ラーメンの有名チェーン店のことではありません。

山頭火の有名な一句、
分け入っても分け入っても青い山
という作品が、このあたりを歩いた際に生まれた、とされていることからここが山頭火の道と言わるゆえんなのだそうです。

せっかく近くまで行ったので、通潤橋のあとにちょっくら僕も日向往還を歩いて、山頭火ばりに一句詠んでみようか。
そんなわけで、バスで肥後日向国境の集落、馬見原に向かったのでした。


通潤橋のある旧矢部町の浜町からバスに乗って約30分で馬見原に到着します。
ここまでは、熊本から2時間という長い時間を走る路線バスが出ているんです。

P8164314 (640x480)

P8164285 (640x480)


日向往還旧宿場町という表示があるこの通りが馬見原商店街と言われるところ。

P8164292 (640x480)


九州山地最深部にありながら、かつては酒造業を中心とした商業の町として栄えていたようで、中学時代に修学旅行でこの地を訪れた歌人・若山牧水は「馬見原ハシャレタ町ナリ」と日記に書いていたそうです。

P8164289 (640x480)


その商店街はこれ。

P8164300 (640x480)

なかなかいい雰囲気ではあります。
ただ、通りに誰も歩いていなくて商店街とは思えないほど寂しいのですが。


これは馬見原のシンボル、新八代屋というかつて醤油醸造を営んでいた店。

P8164286 (640x480)

この建物の上には、5階部分に望楼(遠くを見渡すためのやぐら)があったのだそうですが、今は撤去されてしまったようです。


やがて旧日向往還沿いにカッコいい小学校を発見しました。

P8164305 (640x480)


この学校は、明治8年創立の旧馬見原小学校の流れを組む蘇陽南小学校。

P8164307 (640x480)

歴史もすごいですが、この校舎いいですよね。
僕の美しい「小学校リスト」に入れておきます。



さて、馬見原の町を散策し、いよいよ日向往還の肥後日向国境越えに向かいます。
熊本の馬見原と宮崎の五ヶ瀬を結ぶ肥後日向国境は、今は国道218号であっさりと越えられますが、旧日向往還ルートは馬見原の町を抜け、国道の脇から山頭火の句のごとく、山道を分け入って分け入って進むことになります。

P8164318 (640x480)


なるほど、なかなかいい雰囲気です。

P8164323 (640x480)


ところが旧日向往還ウォーキングイベント用マップを見ながら進んだつもりなのですが、なんだか様子が変なのです。
途中まで旧日向往還というような小さな道標の通りに進んだような気がしたのですが、マップに書いてある沿道の目印が一向に出てこないのです。まあイラストのイメージマップだったので、距離感とか方向感はかなりテキトーな地図だったことは確かですが。

途中の分かれ道に出ても何も案内がないし、日向往還、途中から急に不親切になったようで道標も見当たりません。

おかしいなあ、と思うのですが、酷暑の中登ってきた道を今更引き返すわけにもいかないままさまよっていると、知らぬ間に国境を越えてしまったようでした。

P8164324 (640x480)


マップに出ている見どころが何も出てこないまま峠越えちゃったってことは、これ、やっぱり日向往還じゃないよね。
だめじゃん、日向往還。
気づいたら、全然一句つくらないまま、峠越えちゃったじゃん。

それでも峠からの眺めはこんな感じで(道は違えども)「分け入っても分け入っても青い山」感は満載だったのは確かでした。

P8164328 (640x480)



そんなわけで、気を取り直して一句、
「迷っても 迷っても 蝉時雨」 

ついでにもう一句、
「倒れてもひとり」

・・・季語ないじゃん。






行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
タグ :
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫ 次ページへ ≫