春まだ遠い北海道GWたび/津軽海峡冬景色編【青森・竜飛岬】 

 2015-04-16

ょうど2年前の今頃、4月も半ばを過ぎたころでしょうか、Facebookでこんな写真を見つけました。

IMG_2535 (640x375)


これは北海道の道北、美深町というところの、とある農場の写真。
写っているのは、その時発売されたばかりの村上春樹の新刊『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。

この農場は、村上春樹の「羊をめぐる冒険」という小説に出てくる牧場にそっくり、ということで知る人ぞ知る場所。
時々、春樹ファンが集まって、ここで朗読会をしていたりするようです。
僕は大学時代に村上文学を研究していて、僕の書いた卒論「ハルキムラカミと神話の構造」は第78回ノーベル卒論賞を受賞してスウェーデン国王からサーモン250年分をもらったほどなので(ウソ)、もちろんこの場所のことは知っていました。

松山農場「ファームイン・トント」というこの牧場のFacebookで発信されていたのがこの写真。
GW間近だというのに、まだあたりは一面の雪景色。
まだホントにこんなんだろうか?

そんなわけで、なぜか急にここに行ってみたくなり、GWに5日間で北海道へ向かったのでした。





出発は、2013年5月2日(木) 

朝一番の東北新幹線、はやぶさ1号。
乗車率は8割くらい。GWの間の平日なので、まあそんなものなのかもしれません。
以前新青森まで行ったときに乗ったのは「はやて」だったので、考えてみたら「はやぶさ」に乗るのは初めてでした。

その日は素晴らしい天気で、宇都宮を過ぎると窓の外はどこもかしこも新緑に輝いています。
GWの旅、特に北国への旅はこれがいいんですよね。

仙台までノンストップで、大宮から1時間10分。なんだか通勤できそうなくらいです。
車窓から見ると仙台でも桜がまだ残っていて、盛岡あたりがちょうど満開。
例年は4月下旬に津軽海峡を越える桜前線は今年はかなりすすみが遅いらしく、津軽海峡は全然越えてない感じです。
函館とか札幌あたりでは桜が見られそうだ、と期待していたのですが、この調子だと、僕が北海道に滞在している間の開花はかなり厳しいかもしれません。

新青森で在来線に乗り換えて、青森駅から10:37発の蟹田行き普通列車に乗ります。
いつもは函館行の特急ですぐに青函トンネルを越えてしまうのですが、今回はその前にちょっと寄り道。
蟹田でさらに乗り換えて、津軽線の11:21発三厩行に乗ります。
僕の「いつか行きたい場所ノート」に書いてあった龍飛岬の「階段国道」を訪れるために、ここから津軽半島最北端まで向かったのです。

蟹田から先の津軽線は初めての乗車でした。
白地に赤のディーゼルカー1両。今まであまり見たことのない配色でした。

IMG_2504 (640x480)

三厩着12:00ちょうど。
津軽半島最北端の駅、と書いてあります。
ということは、本州最北端の駅?と勘違いしそうですが、下北半島にある大湊やその周辺の駅のほうが北にあります。
でも北風がめちゃめちゃ寒くって、まあ最北端みたいなもんだ、という感じです。

IMG_2465 (640x480)


みんまや、と読みます。
僕はここをずっと「みうまや」だと思っていました。

IMG_2464 (640x480)


三厩からバスに乗って30分、龍飛岬の手前の青函トンネル記念館でバスを降ります。
ここは青函トンネルの本州側の工事拠点になっていた場所でした。

IMG_2467 (640x480)


記念館には「日本で一番短い私鉄」と称するケーブルカーがあって、海面下140mに降りる、というワンダーな体験ができるのですが、今回は残念ながら列車?の時間が合わず断念。これは今度来たら乗ってみたいです。
たぶんあと数十年は来ないと思うけど。。。



青函トンネル記念館から岬方面へと歩いて行くと、見えてくるのが「津軽海峡冬景色歌謡碑」。

IMG_2474 (640x480)

IMG_2472 (640x480)


♪ごらんあれが龍飛岬 北のはずれとぉぉぉ~ ♪
と、お約束通りの石川さゆりが繰り返し流れています。

IMG_2473 (640x480)


どうやらこの歌謡碑にあるボタンを押すと、「龍飛岬」のくだりが出てくるようなんですが、観光客が記念撮影のついでになぜかみんな必ず押すので、結局永遠にこのフレーズが流れ続ける、という仕組みになっていたようです。
今はGWで観光客もそこそこいるのでいいですが、誰もいない真冬の龍飛岬で、風がビュービュー吹いているときには聞きたくないです、たぶん。


青函トンネル記念館から歩いて龍飛崎へ。

IMG_2481 (640x480)


ごらんこれが龍飛岬、北のはずれよ。
向こうに見えているのは・・・北海道ですね。

IMG_2487 (640x480)


青森側を望む写真。GWとは思えない寒々しさですねえ。
真ん中あたりに津軽海峡冬景色歌謡碑がみえます。

IMG_2489 (640x480)


さて、今日のメインの階段国道。

IMG_2476 (640x480)


ここは読んで字のごとく車もバイクも(たぶん自転車も)通れないような階段が何かの間違いで国道指定されちゃった、という日本で唯一のワンダーな国道です。

太宰治ふうに言うと
「ここは、本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。諸君が北に向って歩いている時、その路をどこまでも、さかのぼり、さかのぼり行けば、必ずこの外ヶ浜街道に到り、路がいよいよ狭くなり、さらにさかのぼれば、すぽりとこの鶏小舎に似た不思議な世界に落ち込み、そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである。」(小説 「津軽」より)
という先端の道の尽きたところが階段になってかろうじてつながっているのが、ここなのですね。


龍飛崎側からの入り口(下り)
ご覧の通り、階段です。

IMG_2480 (640x480)


途中の踊り場みたいなところ。
国道339号、階段国道、と書いてあります。

IMG_2493 (640x480)


国道を降りたところ。
途中で何度か方向を変え、山を下ると、またもとの普通の国道に戻ります。

IMG_2497 (640x480)


龍飛の集落にあった郵便局。

IMG_2500 (640x480)


バスの時間まで少し間があり、とにかく風が寒かったので、近くにある奥谷旅館跡に逃げ込むように入りました。
ここは太宰治や文人たちが投宿した名物旅館だったのですが、廃業後、竜飛の観光案内と無料の資料館になっているのです。

IMG_2503 (640x480)


中に入ると先客はおらず、たった一人でポツンと座っていた観光案内兼資料館案内の若い女の子が『3年間お客さんが来るのをずっと待ち続けていました!』的な笑顔で大歓迎してくれたので、まさかバスの時間までの暇つぶしとは言えず、僕は太宰に心酔する文学青年のふりをしながら館内を回ります。

彼女は説明したいオーラを全身から発しながら、遠巻きに僕の一挙手一投足を凝視しています。
ふむふむ、と頷いてみる僕。さささ、と近づいてくる彼女。気配を感じてするっと隣の展示物に移る僕。
そんな攻防を繰り返し、バスの時間を気にしつつ、しかし彼女を悲しませないように最大限の配慮を図りながら、なんとかバス停まで駆け込み無事バスに間に合ったのでした。


<2013年5月2日訪問 つづく>




行きたくなったら1票ずつお願いします(笑)→ にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ  

よかったら、また来てください! →
スポンサーサイト
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://mousoukiko.blog.fc2.com/tb.php/165-8086fbad

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫