傷つけど、なお威風堂々、熊本城 【2016秋‐熊本】

 2016-11-03
本と大分、特に阿蘇・くじゅう地域は、僕の中では日本で3番目に好きな場所です。
3番目というとなんで3番なの?とムッとする関係者もいるのですが、僕としてはこれは最大級のほめ言葉だと思っています。

日本全国すべての場所に行ったとまでは言えないものの、僕が今まで平均換算すれは日本を7周、8周するくらい旅して来た中で、あまたある魅力的な場所の中での3番目なんです。
1番目は北海道、2番目が瀬戸内。
そして3番目が阿蘇・くじゅう。
1番目の北海道や2番目の瀬戸内が、かなり広域な範囲の地域であることにくらべて、阿蘇・くじゅうはかなり限定されています。
阿蘇・くじゅうというギュッと絞られた地域が、瀬戸内や北海道といった広大な地域と張り合うくらいの、それだけ魅力的な地域なんだともいえます。

そんなわけで熊本の震災後、できる限り早く九州に行きたいと思っていました。
本当は6月に行く予定があったのですが、諸事情があり9月に延期となり、今回の訪問に至った、ということになります。


今回の九州入りは、僕の苦手な飛行機です。
なぜかというと、会社の行事として来ているからなのです。

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僕の勤務する会社は観光業ですから、こうして震災で被害を受けた地域、特に復旧後も続く心理的な風評被害を世の中から払拭し、旅で復興を支援するということが大きなミッションです。
実は震災後の6月の会議を東京ではなく九州で行い、実際に自分たちで現地を見て、世の中に正確な情報を普及させようと計画していたのでした。ところがやむを得ない社内の事情があり、6月の実施がどうしても難しくなってしまい、ちょっと遅くなってしまったのですが、今回こうしてやってきたのです。
時期がずれたとはいえ、思いは同じです、


機上からは僕の好きな阿蘇が見えます。
いつも陸路なので、もちろん飛行機から見るのは初めてです。
こんなにきれいに見えるなら、飛行機も悪くないな、と思うくらい、草千里もはっきりと。

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噴火前の阿蘇中岳火口。
噴煙は少し上がっていますが、この1か月後に爆発的噴火がありました。

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熊本湾の手前で大きく旋回して、熊本市街の上空を通過すると、熊本城が見えました。
ただこの時はどんな状態になっているかはよくわからなかったのですが。

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熊本に着き、まず何よりも、ということで熊本城へ。
現在はまだ熊本城の中には入れないので、ボランティアガイドさんの案内で二の丸広場や加藤神社、その周辺から天守閣や櫓などを見学することになります。

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立ち入り禁止の看板の先で、大きな石垣が崩れているような姿がいきなり目に飛び込んで来ます。

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遠くから天守閣パッと見る限りでは、以前とあまり変わらないように見えました。
(よく見ると手前の塀が全部倒れていますが・・・)

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が、カメラで近接して見ると天守の瓦もこの状態。

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この熊本城には何度も来ていますし、つい去年の夏にも来たばかりだったので、やはり衝撃でした。
  →熊本城のスゴすぎる武者返し
僕でさえこんな衝撃なので、熊本の市民、県民の皆さんの思いはこれとはくらべものにならないのでしょう。
おそらくもう何度もこの姿を目にしているはずの地元のバスガイドさんが、そっと涙をぬぐっています。

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これは戌亥櫓(いぬいやぐら)。
よく見るとまわりの石垣が崩れ落ちる中、隅石だけで辛うじて櫓を載せてなんとか耐えているのです。

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同じ熊本城の飯田丸五階櫓が櫓の崩壊を一本足で支えているようにみえる、ということで「奇跡の一本足」として話題になりましたが、あちらはすでに補強工事が完成していて、今はこちらが「もう一つの一本足」として話題になっているのだそうです。

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「今しか見られない熊本城ですよ」

そんな光景を唖然として眺めている僕たちにガイドさんが言いました。

観光なんて不謹慎、ということはありません。
深刻な被害を受けてまだ復旧もままならない場所を興味本位で回るのはもちろんよくないことですが、少なくとも、こうして復興に向けて必死に頑張っている地域の方々は、まずとにかく一度来てみてほしい、と思っています。
そしてこうした「お城」や「人」の姿は、僕たちの心に必ず「何か」を伝えてくれるはずです。


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熊本城を復元するのにかかる時間は10年とも20年とも言われています。
しばらくはこうした「今しか見られない」熊本城の姿であり続けます。


傷つけど、なお威風堂々、熊本城。

自然とそんな言葉が出てきました。。



<2016年9月9日訪問>



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コメント
飛行機苦手なんだ(笑)
でもしっかり写真撮ってるところはさすがにプロだね。
今回はそのプロらしく熊本の復興を意識した記事で、自分はどうかとチョット考えさせられた。

とりよたの今の仕事は経済的再生が大きなミッション。
当然、震災その他の災害地の経済的再生というのも求められることなんだけど、直接的にお金の話になるので、誰がそれを負担するかでなかなかうまくいかないのが常。

旅行客が喜んで、結果として地域にお金が落ちて、そして被災地が経済的に再生していく.
被災地の復興にはやっぱり旅行業の役割が大きいのだろうね。
【2016/11/04 08:28】 | とりよた #- | [edit]
真面目なコメントをありがとう。

震災復興ももちろんなんだけど
地域の疲弊を見てると、人流で経済を活性化させるのは
もう日本全国くまなく必要なんじゃないかな。

だから日本に、もっと恋しよう、なのだよ。
【2016/11/04 20:14】 | Wanderlust (ワンダーラスト) #- | [edit]
真面目(笑)ついでに。
地域の疲弊というのもに日本中見てきた人に言うまでもないことかもしれないけど、その象徴的なシャッター街。コレって観光の力だけではなんともならないかも。
でも、人流という解決のキーワードは同じだと思ってる。人が集まれば活気と景気が盛り上がり、地域が元気になるということ。
一昨年、本当に久ぶりに高崎の街を歩く機会があって、妻と二人で中央銀座に行ってきたんだけど、それはもう無残な状態。二人の思い出がたくさんあった場所だったので、その変貌ぶりにショックを受けて帰ってきた。
宇都宮にもオリオン通りという同じような商店街があって、やっぱり10年以上前にはシャッター街になりかけていた。結果を先に言うと、今ではとっても活気があって、観光客もたくさん訪れるようになっているんだ。
どうしてそうなったかというと、まず、行政がまちおこしのメインにここの活性化を推進したこと。でも、得てしてお役所がこういうことをするという、なんだか押し付けのキャンペーンだったり、妙に若者に媚びたイベントだったりと、残念な内容だったりするんだけど、宇都宮が他と違ったのは、地域の住民が一緒に盛り上げようと協力していること。餃子だけでなく、ジャズやカクテル、栃木ブレックスでバスケ、世界的な自転車ロードレースを市街地で開催したりと、なかなか面白い明確なコンセプトを民間発で打ち出している。このところ毎週のように民間主導のイベントが毎週末開催されて、中心市街地には多くの人が集まってお祭りのよう。地元の人が主導して、地元の人が多く集まって、そこに観光も集まる構図。日本に、もっと恋をするというのは同感。でも、地域の活性化には地域住民の地元愛が何より重要と思う。
翻って群馬はどうか。もともと群馬県民は地元愛が強いものと思っていたけど、群馬を離れるとそうではないんじやないかと思うようになった。小さい頃から上毛かるたですり込まれた、ただの思い込みだったのかも。宇都宮と高崎の中心市街地を見るとそれを実感できると思うよ。
このブログを読むようになって、いろいろ行って見たくなったよ。でも、恋するのは生涯でたった一人、妻だけなんだ。いや、これも真面目な話だけど(⌒-⌒; )

【2016/11/07 08:25】 | とりよた #- | [edit]
すごく長いコメントに短い返信ですまないんだけど(笑)
だいたいおっしゃるとおりだと思うよ。

まあ、必要なのは評論家とかコンサルじゃないんだよね。愛だね。

【2016/11/08 21:38】 | Wanderlust (ワンダーラスト) #- | [edit]












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