武田神社~習志野の美爆音とか、人は城、人は石垣…とか【週末は山梨にいますたび 前編】
2018-12-21
週末は、山梨にいます。
・・・といきなり「やまなし観光推進機構」の回し者になったわけじゃーありませんが、10月下旬の週末、秋の高校野球の関東大会が今年は甲府で開催だったので、僕は山梨にいたのでした。
今年の春、中央線沿線に引っ越したので、立川から特急に乗っちゃえば、甲府は案外近かったりするんですよ。
そんなわけで、10月20日、大会初日の朝、僕はもうすでに甲府駅のホームに立っていたのでした。

会場は甲府の郊外にある山日YBS球場。

この球場は7年前、僕の母校がめっちゃ久しぶりに関東大会に出場したときに見に来て以来。
まーどうせ私立の強豪には勝てっこないから、善戦して21世紀枠あたりでセンバツに出られればいいな、と思いながら観戦してたら1回戦で東海大望洋に勝ち、おー、これで21枠は固いぞ!とか思ってたら、準々決勝の東海大甲府にも勝っちゃって、なんと自力で31年ぶり2回目というセンバツ出場を決めた縁起のいい球場なのです。

さて、今年の開幕戦は、故郷群馬の前橋育英VS作新学院。

開幕戦から全国制覇経験校同士の対戦!なんて贅沢なカードだ!
7年前、うちの学校は準決勝で作新に負けたけど、縁起のいい球場なので、きっと育英は作新に勝つに違いない。
そんでもって明日出てくる桐生第一も勝つだろう。今年も群馬勢は2校選抜出場だ!
7年前もうちの高校と健大高崎の群馬勢2校がセンバツ切符を勝ち取っていたので、今年も根拠もなくそんなふうに自信満々で乗りこんできたわけです、はい。
そして予想通り、前橋育英が作新に1-0で完封勝ち。

おー山日YBS、やっぱお前なかなかいい球場だぞ!
山も近くてきれいだし。

この日は2試合しかなかったので、いったん家に帰ります。
というのは、なんと甲府のホテルがほとんど満室だったんですよね。行楽シーズンの土曜日、かつ、高校野球ファンが大挙して押し寄せていたからかもしれませんが。
ま、甲府から立川まで1時間ちょっとだし、また明日出直せばいいや、ってことで。。。
そして翌日。
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いきなり習志野ブラバンの美爆音!
夏の予選じゃないですからね、これ。秋の大会でこんだけ鳴らす学校も珍しいです。
なんでもこの日は吹奏楽の全国大会があって、全国大会出場メンバーは球場には来ていなかったのですが、それでもこの演奏。
・・・というか習志野はこのくらいのほうがいいかも。フル編成だと、ほんとに爆音すぎて高校野球の応援どころじゃなくなるって。
この日の第1試合はこの習志野VS桐生第一だったのですが、なんと延長14回タイブレークの末、習志野の勝ち。
あれっ、ちょっと方向性違うぞ、山日YBS!群馬センバツ2校じゃなかったのか?
とか思っていると、FBに今、僕の目の前に広がってるのと同じような画像がアップされてるじゃないですか。

ん?誰かこの球場にいるぞ。
いつか一緒に野宿しながら全国47都道府県高校野球観戦制覇の旅に出よう!と誓い合った元バックパッカーの高校野球女子か?と思ったけど、彼女はたぶん今日は九州で興南の追っかけやってるはずだし・・・どこの高校野球女子だ?
週末は、山梨でデート。うふっ
ってな感じの新しいやまなし観光推進機構のキャッチコピーの誕生か?
と、胸を時めかせて発信元を見ると・・・
なんだ(失礼)、大学時代の友人♂でやんの。
彼は北海道の大学で同窓だったのですが、同じ群馬の出身だったこともあり(高校は別)、入学直後から腐れ縁がずっと続いていて、時々群馬だったり千葉だったり、高校野球のスタジアムでばったりあったりするのです。
彼は今は東京から地元に帰り群馬に住んでいるのですが、息子2人が栃木の佐野日大を卒業したらしく、佐日が関東大会に出てくると、遭遇確率が高いのです。
どーも どーも どーも どーも!
どうやら彼は今朝、群馬を車で出て、今日はこのあとの第2試合の佐野日大戦まで見て甲府に泊まり、明日ちょっと観光してから帰る、ということらしいのです。
おー、観光したいのか!しかも車で来てんのか!
じゃあめっちゃおもろいところ、一緒に行ってやるぞ。
こーんなとことか(わりとホント)。

Ⓒほったらかし温泉
こーんなとことか(妄想)。
まー、とにかくこーゆーのは俺に任せろ。絶対満足させるから!
え?ずいぶん自信満々だけど行ったことあるのかって?
いや、ないんだけどね。
ないから行ってみたいんだよね。
そんな僕の十全十美なプレゼンに終始圧倒され、完全に洗脳された彼が
「お、お願いだから武田神社と甲斐善光寺にだけは行かせてほしい・・・」
という条件提示を示したので、それは快く受けてあげることにして、いざ、旧友との「週末は山梨にいます」たび、がスタートしたのでした。
(まえおき長っ!)
さて、それじゃーまずは文学部日本史学科出身の彼が熱望した武田神社。

いいねいいね、武田神社。文学部国文学科出身の俺はあんま興味なかったので、今まで来たことなかったし。

そーそー、山梨といえば、みんな2歳で教え込まれる郷土の偉人武田信玄風林火山(テキトー)。

・・・とかいって最初はさらっと流していたんですが、この神社、意外とすごいぞ。
武田神社は伝説の武将、武田信玄を祀っていることから「勝ち運」を祈願する神社として知られていますが、「勝つ」といっても誰かとの争いに勝つだけではなく、「自分に勝つ(克つ)」ことを祈願するのがいいといわれています。

いいこと言うなあ、武田神社!
そーだぞ!
人生の先達として敢えて苦言を呈させてもらうと、人との争いに勝つ前に、まずは己に勝つ(克つ)ことが重要だぞ。
「克つ」ってのは欲望とか煩悩とか週末デートとか混浴温泉からかけ離れて、自らの進むべき道を究めるってことだぞ。
そうすれば相手は関係なく、自然と勝利は君の手の中に入ってくるもんだぞ!
そしてこの武田神社、戦国時代に武田家の屋敷があった場所に建てられているのですが。。。

躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)・・・信長の野望をプレイしたことのある方はみなさんご記憶かと思いますが、この躑躅ヶ崎館、武田氏の本拠でありながら、お城じゃないんですよ。だから防御力めっちゃ弱い。
え、武田チームの戦闘能力みんなめっちゃ高いのに、なんで城だけこんな・・・と嘆いたプレイヤーの皆様も多かったと思いますが、これが武田のスゴイところだったんだなー、とここに来てみて初めて分かりました。

諸大名が競って天を仰ぐような巨大な天守閣を作る中、武田家は領民に余計な負担がかからないよう、質素な屋敷を本拠にしたのだといいます。
領民に負担をかけて苦しませるくらいなら、自軍の戦闘能力や治政にもっと磨きをかけて城を不要にすればいいのだ!
信玄や彼を取り巻く軍師たちが、そんな心意気を胸に、自らに克っていた様子が、手に取るように浮かんできました。

(Ⓒ信長の野望 武田信玄イメージ)
「人は城、人は石垣、人は堀」。
どれだけ城を強固にしても、人の心が離れてしまえば世の中を収めることができない、という信玄の名言ですね。
ここに来て、それを初めて実感しました。
いやー、いいじゃないか、武田神社!ちょっとウルっと来た!
武田神社の鳥居を出ると、遠くの山の向こうに富士が見えるじゃないですか。

甲府盆地を見下ろす高台に立つと、いつの間にか真白に雪をかぶった富士がどこまでも僕たちに並走してきます。

いやー、いいまちだなあ、甲府!
<2018年10月20~21日 訪問>
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