比叡山延暦寺の日本に恋する国宝的人材とか【2018 そうだ、関西、行こうたび‐7】
2019-02-16
前編「貴船神社の紅葉絵馬とか、圓通寺の衝撃の借景とか」圓通寺の比叡山の借景があまりにも素晴らしかったので、比叡山に登ってみたくなりました。
そんなわけで叡山電車の宝が池駅で、八瀬比叡山口行きの電車に乗り換えようとすると、たった1両の列車に人がギッシリ。

やっぱり京都、甘くはなかった。。。
あの庭園だけが別格の静けさだったんですね。

駅を降りて、叡山ケーブルの八瀬駅に向かうと、なにやらすごい人の列が。

これはこの先にある瑠璃光院の入場整理券を持った人の列のようです。

庭の紅葉が有名な瑠璃光院は通常非公開で、春の靑もみじと秋の紅葉の季節は特別公開されているのですが、チケットは時間指定制で、これを手に入れるのがなかなか困難。

Ⓒ瑠璃光院
まだ午前中でしたが、夕方の時間帯の入場整理券しか残っていないようだったので、僕はスル―。
ま、もともと来る予定じゃなかったし、本命は比叡山だからね。
ということで、そのまま叡山ケーブルの八瀬駅に行ってみると、ここもかなり列ができていました。

でもなんとか2つあとの便に乗りこむことができました。

この叡山ケーブルは高低差が561 mもあり、ケーブルカーとしては日本最大。

こう見ると大したことないように見えるのですが、実際はめっちゃ急な坂登ってるんですよ。
ケーブルカーの車内には昔のこんな写真が掲示されてましたが、もう、こんなんありえへんですわ。

おっさんたち、アホちゃいまっか?
こんなん100万円もらってもよう乗りまへんわ。100人の美女だったら考えてもえーけど。
京都側から比叡山へのアプローチは、ケーブルカーのあと、さらにロープウェイに乗ると山頂に到着します。

比叡山頂駅の近くには特に何もなく、しばらく歩いた開けた場所に山頂バスターミナルや展望スポットが現れ、ここで初めて琵琶湖が姿をあらわすのです。

2000年の元旦、そう、まさにミレニアムイヤーの最初の日に、僕はここに来たことを思い出しました。
当時、僕の部署で担当していたクライアントの食品メーカーが、「2000年の最初の食事、しかも最高級の食事を消費者にプレゼントしたい」という、なんとも粋な企画を考え、京都の老舗御三家の名旅館に泊まる懸賞を実施したことがありました。
大晦日と元旦の2泊、京都御三家(炭・俵・柊)の客室、しかも合わせて15室も確保するなんて、100%ムリだろーと思っていたのですが(御三家クラスの年末年始は、毎年の常連さんがほとんどです)、僕の高貴なパワーで(ウソです)当時の京都の担当者がなんと本当に15室用意してくれて、ウソみたいな最高の企画が実現したのです。
そのとき僕は現地で各旅館に挨拶したり、招待客の対応をするために京都でミレニアムの年越しをしていたのでした(ミレニアム年明けの瞬間は知恩院か八坂神社だったと思います)。
無事に招待者がチェックインしてしまえば、特にすることがなかったので、明けた元日、僕は初めて比叡山に登ったのでした。
今回とは反対で琵琶湖側に坂本から上り、京都へはバスで下りましたが。
比叡山頂からは比叡山内シャトルバスで延暦寺に向かいます。

延暦寺の境内に入ると「一隅を照らそう」の文字が。

これは天台宗を開いた伝教大師、最澄が記した言葉ですが、日本に恋する伝道大師と言われる僕の解釈によると、こんな意味となります。
慈・悲・喜・捨の心を以って、まずは自分も幸せになり、だからこそ他人の幸せも願い、手助けできるようにしましょう。
そのような、社会の一隅にいながら、社会を照らす存在こそが国宝といえる人材なのです。
ん?俺、もしかして国宝?
ということで延暦寺といえば、国宝、俺。
じゃなくって国宝、根本中堂。

と思ったら平成の大改修中でしたあー。

最初はえええ、と思ったんだけど、改修のための覆屋に囲われているので、いつもより仏殿の前は薄暗く、お香の匂いも充満していて、何とも神秘的な感じ。
やっぱ比叡山はなんか違うよね。高野山よりも永平寺よりもズシーンと来るものがあります。

根本中堂の中庭には改修中の様子が眺められる修学ステージというのができていて、屋根の高さまで登ることができました。
これも今しか見られない貴重な体験、ということでご興味ある方はぜひお早目に!
とはいっても改修に10年かかるので、まだ相当期間見られそうだけど。
比叡山を琵琶湖方面に下るためには、2025mという日本最長を誇る坂本ケーブルに乗ることになります。
ケーブル延暦寺駅に到着すると、この威風堂々とした駅舎。

この駅舎は山麓のケーブル坂本駅とともに国の登録有形文化財に指定されています。

ケーブルカーがすすむにつれ、琵琶湖や眼下の大津の町が次第に迫り、煩悩あふれる世俗の世界が近づいてきます。

「慈・悲・喜・捨の心を以って、一隅を照らす国宝的人材になる」
伝教大師さま、私は今もそうした行いができておりますでしょうか?
そう問うてみると、極楽浄土で最澄大師が大きく「○」を描いているのが見えたので、安心して山を下ることにしました。
<2018年11月18日訪問 このシリーズ、終わり>
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