大船渡VS盛岡四観戦記とか、佐々木くん最後の夏に思うこととか【2019 岩手高校野球観戦たび‐4】
2019-09-03
前編「富山と思いきや富山でない。飯豊散居村展望台めぐり」いよいよ今日が今回の旅の本番、第101回全国高校野球選手権大会・岩手県予選観戦の朝です。
前夜、大曲に泊まったのは、盛岡に行くまでにやってみたいことがあったからなのです。
それはもちろん秋田びじょんの港の女に会うため・・・

・・・ではなく、大曲から盛岡まで田沢湖線の各駅停車で移動してみたかったのです。
通常、地元の近距離客以外はこの秋田~盛岡間は秋田新幹線「こまち」に乗車することがほとんどで、僕も新幹線開通以降はすべて「こまち」で通過していたのでした。
けれどもこの区間の車窓、新幹線であっという間に通過するには惜しいくらい素晴らしいのです。

大曲から角館までの見渡す限りの穀倉地帯と角館から田沢湖までの前方に見える秋田駒ケ岳などの山々。
田沢湖から赤渕までの峠越えの渓谷美と雫石付近での岩手山の雄姿。
ずっと昔の記憶ですが、こんな感じだったと思います。
秋田・岩手県境の田沢湖~赤渕駅間を越える各駅停車は1日4往復しかないため、大曲に泊まって、午前中で唯一通り抜けができる朝の列車を狙って乗ってみました。

どうすか、この秋田感!
この日はめっちゃ天気も良く、シャッターチャンスは他にもたくさんあったのですが、向かい側に座ったおねーさんが気になって写真あんまり撮れませんでした。
はい、確かにちょっとスカートが短かったのは否定しません。
しかし「見とれてた」のが主たる理由かというとそれは違います。
おねーさんの前でバチバチ写真撮るのがなんだか恥ずかしかったもんでね・・・
途中の角館で、角館高校野球部の男子が降りていきます。
角館高校、前日の準決勝で惜しくも敗れていますが、もう下級生は次の甲子園に向けて練習なんですね。

角館は県立の普通高校ながら2014年夏には甲子園に初出場しています。
武家屋敷の並ぶ東北の小京都から、また頑張ってほしいですね。
・・・というか男子高校生盗撮してる暇があったら目の前のおねーさん、じゃなかった、車窓風景も撮れ!
ま、そんなこんなで盛岡には9時前に到着。
本日の目玉、大船渡高校の試合は第2試合で12時半開始ですが、大混雑が予想されるため、第1試合の前から球場入りします。
その前に、食料の調達。
盛岡駅構内にあるこのお店・・・

なんと盛岡市民のソウルフード「福田パン」が出店しているのです。

以前、市内の福田パン本店に行ったものの、大行列で時間がなくあきらめた経緯があるのですが、のちに「盛岡駅構内でも買える場所がある」と聞いたので、今回来てみたのですが、確かにここなら待たずに買える!
本店のように注文を受けてからつくるパターンではありませんが、あんバターコッペパンといった定番からコンビーフたまご的な総菜系も揃ってました。

昼食用のコッペパンを仕入れてバスで岩手県営球場へ。

来ました!
今年、日本で一番アツい地方大会、岩手大会。

第1試合開始前から内野の良席はほぼ埋まりました。
ほとんどの観客のお目当ては、このあと第2試合に登場する大船渡高校の佐々木くんだと思いますが、純粋な高校野球ファンの僕としてはその前の第1試合も面白かった。
一関工業VS花泉高校。

特に花泉は部員たった13名。

守備につくとベンチに残るのは監督・マネージャーと控えの4名だけ。
内野席の混雑とは裏腹に3塁側応援席も閑散。

めっちゃ頑張れーーーーー!
終盤突き放されて6-3で敗れ、惜しくもベスト8入りを逃しましたが、見事でした花泉。
昔、同じ岩手から来た部員10人の不来方高校を甲子園で見たのを思い出したな。
そして、いよいよ第2試合、大船渡VS盛岡四の4回戦。

この熱気ですよ。
今年の高校野球の最大の注目選手、あの大谷翔平を上回る逸材とも言われる最速163キロ投手、大船渡高校、佐々木郎希が登場しました。

序盤から153、154、156キロとか、普通に投げてます。

そしてついに出ました、この夏、最速の160キロ!
どよめきましたよ、球場が。
でも実際に生で見ていると、力だけじゃなく非常にクレバーな投球をしているイメージでした。
無走者や下位打線の時は7~8割の力(それでもスピードは140キロ台中盤)、ギアを上げれば150キロ台を投げますが、自分でスタミナを考慮してる感じだったので、同じ球数でもダメージは少ないと思いました。
きっといかに体力を温存して勝ち進むか、を研究していたんだと思います。

試合は9回裏にまさかの同点タイムリーを浴びますが、9回以外は見ていてまったく危なげがありませんでした。
しかしこの同点タイムリーは見事でしたね。
盛岡四高もさすがに春の準優勝校、強かったですよ。
結局佐々木くん自身の決勝ツーランで延長12回、大船渡が勝ちましたが、この試合で投げた194球という球数が、あとあと影響したのかもしれませんね。

地方の公立高校にスーパースターがいても、たった一人で酷暑の夏を投げ抜いて甲子園に来るのはきっと難しかろう。
だからその前に一目見ておきたい。
そんな思いでわざわざ盛岡まで見に来たのですが、この試合を見終わったあとは
「もしかするともう一度、甲子園で見られるかもしれない」
と思いました。
それくらいクレバーな投球術に思えたのです。

その後の結末、決勝戦を登板回避して、あと一歩で夢の甲子園を逃したのは皆さんもご存知の通り。
賛否両論ありますし、この論争に結論は出ないと思いますが、僕は決勝は投げさせてあげたかった。
少なくとも連投を回避するならば対戦相手を考えて、まずは準決勝で様子見すべきだったと思います。
これは実際に佐々木くんの投球を見たからこその感想です。
彼のピッチングからは甲子園に行くために、力だけではなく、頭脳と技を磨く努力をしていたことがわかりました。
この結果は現場の監督の判断ですからいまさらどうこう言うつもりはありません。
でも実際に佐々木くんの投球を見もせずに、いや、高校野球さえ観戦もしない人間が、こういうときだけいいだの悪いだの言わないでほしい。
最近は、無責任な外野が多すぎると感じています。
最後に、この日の佐々木くんの奪三振シーンを載せておきます。
最後の夏を盛岡で見たことをラッキーだっと言うべきか、残念だったというべきか、僕もまだ結論が出せていません。
<2019年7月21日訪問 このシリーズ終わり>
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